
循環器内科/呼吸器内科
循環器内科/呼吸器内科
皆さまは、最近「胸が苦しくなることがある」「息が切れやすい」「脈が飛ぶ感じがする」といった症状を感じたことはありませんか?
あるいは、健康診断で「胸部に異常陰影がある」「心電図で異常がある」と指摘され、不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時に診るのが「循環器内科」と「呼吸器内科」です。
循環器内科は主に心臓と血管の病気を、呼吸器内科は肺や気管支などの病気を専門とする診療科です。一見別々の領域に思えるかもしれませんが、実はこの2つはとても密接に関係しています。
今回は、循環器・呼吸器の代表的な病気について、やさしく丁寧にご説明しながら、「なぜ内視鏡検査が大切なのか」までを、順を追ってお話しさせていただきます。
心臓には、血液の流れをスムーズに保つために4つの「弁(バルブ)」があります。
この弁が硬くなったり、逆流したりする病気を「弁膜症」と呼びます。
特に高齢になると、加齢によって弁が変形したり、動きが悪くなったりすることがあります。初期には症状がなくても、進行すると「息切れ」「むくみ」「動悸」といった症状が現れることがあります。
心臓の音を聞いたり、心エコー検査で診断することが可能ですが、重要なのは「無症状でも進行する可能性がある」という点。健康診断で異常を指摘された方は、早めに精密検査を受けておくことをおすすめします。
「胸がドキドキする」「脈が飛ぶ感じがする」「めまいがする」
そんな症状があるとき、原因のひとつとして考えられるのが「不整脈」です。
不整脈には、「命に関わらない軽度なもの」から「放置すると突然死のリスクがある重大なもの」まで、さまざまなタイプがあります。
高齢化や生活習慣病、心臓弁膜症との関連も深く、心電図やホルター心電図(24時間記録)で早期に診断できる場合があります。気になる症状があるときには、ぜひ循環器内科にご相談ください。
心臓を栄養する「冠動脈」という血管が動脈硬化で狭くなると、心筋への血流が不足し、「狭心症」や「心筋梗塞」といった病気につながります。これが「冠動脈硬化症」です。
特徴的な症状は「胸の痛み」「締めつけられる感じ」「運動時の息切れ」などですが、高齢者や糖尿病のある方は症状が出にくく、「知らないうちに進行していた」ということもあります。
動脈硬化は全身の血管で起こるため、脳梗塞や腎臓病のリスクとも関係しています。
動脈硬化が疑われる場合は、心電図、心エコー、負荷心電図、CTなどを組み合わせて診断していきます。
喘息は、気道が炎症を起こして過敏になり、咳や呼吸困難、ゼーゼー・ヒューヒューという音を伴う病気です。
子どもだけでなく、大人になってから発症する「成人喘息」も増えており、風邪を引いた後に咳がなかなか止まらない…というケースも実は喘息だった、ということがあります。
季節の変わり目やアレルギー、タバコの煙、ストレスなどがきっかけになることが多く、気管支拡張薬や吸入ステロイドによってコントロールが可能です。
「たかが咳」と軽く見ず、続く場合は呼吸器内科での評価をおすすめします。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、主に長年の喫煙によって肺に炎症や破壊が生じ、呼吸が苦しくなる病気です。
息切れや慢性的な咳、痰が特徴で、進行すると階段の昇り降りが困難になるなど、日常生活に大きく影響します。
「年のせいかな」と思いがちな症状ですが、実は早期に診断し、禁煙や吸入薬の使用を始めることで進行を遅らせることが可能です。
レントゲンや呼吸機能検査で診断しますが、必要に応じてCTや気管支鏡などの精密検査も行われます。
健康診断の胸部レントゲンで「異常陰影」と指摘された方も多いのではないでしょうか?
この“影”の正体はさまざまで、良性の炎症の跡から肺がん、肺結核、間質性肺炎などが含まれます。
特に肺がんは初期には無症状で、進行してから気づくことが多いため、レントゲンやCTで指摘があった場合には、しっかりと精密検査を受けることがとても大切です。
呼吸器内科では、画像診断に加えて必要に応じて気管支内視鏡検査(肺の内視鏡)を行い、組織を採取して診断を確定させることもあります。
心不全とは、「心臓が全身に十分な血液を送り出せなくなった状態」のことを言います。
これは病名というより「状態」を表しており、弁膜症、不整脈、冠動脈疾患、高血圧など、さまざまな心臓疾患の結果として起こります。
むくみ、息切れ、夜間の呼吸困難、倦怠感などの症状があり、生活の質を大きく下げてしまいます。心不全は再発しやすく、症状が安定しているときでも「管理」が必要な病気です。
血液検査や心エコー、心電図などで評価し、必要に応じて入院や専門的治療も行われます。
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