今日は“悪玉コレステロールが高いと指摘された方へ、下げる食事”についてお話しします。
悪玉コレステロール値が高いと指摘された人の中には、医者から「規則正しい生活をしなさい！」って言われた人いるかと思います。
外来中に具体的にどんな食事がいいのかご存じですか？
具体的にどんな食事をすればいいのか、また、どんな食事に気をつけたらいのかについてお話していきます。

悪玉コレステロール

いわゆる“悪玉”は LDLコレステロール のこと。
肝臓で作られたコレステロールを血管を通じて全身に運ぶ役割をしています。
ただし多すぎると血管の壁にたまり、動脈硬化を進めてしまうんです。
そのため“悪玉”と呼ばれています。
高値になると、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる病気を引き起こします。
血液検査の基準値としては１４０㎎/dl以上で脂質異常症の診断に至るため、それより下の数値に下げてあげる必要があります。
 

善玉（HDL）コレステロール
“善玉”は HDLコレステロール のこと。
血管の壁にたまった余分なコレステロールを回収して、肝臓に戻す働きをしています。
つまり“お掃除役”です。このため善玉が多いほど、動脈硬化のリスクは下がります。 
つまりLDLコレステロールを下げてHDL-Cを上げることが重要になってきます。

 
昔はコレステロールの量の基準値がもうけられていた！？
昔は厚生労働省から
コレステロール摂取の上限が設けられていました。
コレステロールを多く含む食事の代表格はみなさん大好きな卵です。
世界の疫学調査では、卵の摂取量と動脈硬化性疾患は関係がないということが分かってきており、コレステロール摂取の上限の基準が撤廃されました。
➡つまり、過度に一日のコレステロールの量を気にする必要はなく、むしろ今から説明する種類を気つけてほしいのです。

摂取する脂肪酸を選ぶ！！
脂肪酸の種類には飽和脂肪酸とと不飽和脂肪酸がます。
不飽和の中にはシス不飽和脂肪酸とトランス不飽和脂肪酸があります。
 
控えめにした方がいい脂肪酸は　飽和脂肪酸+不飽和トランス脂肪酸です。
・飽和脂肪酸とは常温で固形化する油　バター　ラード　ココナッツなど
ＬＤＬ－Ｃ上昇させてＨＤＬコレステロール下げてしまう作用があります。
 
不飽和トランス脂肪酸は植物油に水素を添加した人口油であり、血管の柔軟性を奪ってしまいます。
認知症にもつながっているといわれています。
2003年のＷＨＯは年間５０万人がトランス脂肪酸による心臓と血管の病気で亡くなっているといわれています。
具体的にマーガリン　ショートニング　菓子パン　ドーナッツなど
１日に何個もとっている生活をしていると認知症の進行や心筋梗塞・脳梗塞のリスクとなります。
 
 
 
・逆に摂取した方がいい脂肪酸は、植物性脂肪や魚類に含まれるシス不飽和脂肪酸です。

悪玉コレステロールを下げる作用があります。
〇オメガ3系の脂肪酸酸には摂取することで炎症や血栓を抑えて動脈硬化を抑制する作用があります。
具体的には青魚　マグロ　サケ　サバ　サンマなど、油でいうとなたね油やえごま油に含まれます。
これらは熱に弱く酸化されやすいので魚は生で料理したり、油はドレッシングとて使用すると効果的です。
〇オメガ9系の脂肪酸も有効です。こちらはオメガ３系脂肪酸と比較し、熱で編成されないため、加熱料理に有用です。
具体的にはオリーブオイルやヒマワリ油　アボガドなどです。
 
 生活習慣の工夫
「実は睡眠不足やストレスも悪玉コレステロールを増やす原因になります。
しっかり寝る　ストレス発散　禁煙　食物繊維やビタミンを多く摂取する　
これらも動脈硬化予防には重要です。
 
「薬を使わずにコレステロールを下げる方法は、すぐに結果が出るわけではありませんが、続ければ必ず体は変わっていきます。
それでも改善しない場合は、無理せず薬に頼ることも大切です。遺伝的に高値な人は食生活だけで解決しない場合もあり、薬と生活改善を組み合わせることで、将来の病気を予防できます。
 

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