2025年8月25日

【はじめに】
「下痢が続く」「吐き気と腹痛で食事ができない」「家族にもうつった」
──これらは、感染性腸炎の典型的な症状です。
2025年夏も、全国的に感染性胃腸炎の流行が報告されています。
特にウイルス性腸炎(ノロ・アデノ・エンテロ)や、細菌性腸炎(カンピロバクター・サルモネラ・腸炎ビブリオ)が多く見られています。
この記事では、現在流行している原因病原体と特徴・受診の目安・家庭でできる予防策をまとめます。
感染性腸炎とは?
ウイルスや細菌などが原因で、胃腸に炎症が起こる病気です。
主な症状は以下の通り:
急な下痢・水様便(1日数回〜10回以上)
腹痛・吐き気・嘔吐
発熱(37〜39℃)
食欲不振・脱水
原因となる主な病原体
【ウイルス性腸炎】
①
ノロウイルス
食品・接触によって感染(調理器具・便など)
強い吐き気・嘔吐が特徴
潜伏期間:1〜2日
高齢者施設や乳幼児間での集団感染に注意
②
エンテロウイルス
夏に流行しやすいウイルスの一群(エコーウイルス・コクサッキーウイルスなど)
下痢・発熱の他、咽頭痛・発疹・手足口病・ヘルパンギーナとして現れることも
子どもから大人まで感染するが、重症化はまれ
③
アデノウイルス(腸炎型)
高熱が出やすく、下痢が1週間以上続くことも
小児に多いが、まれに成人にも感染
プール熱(咽頭結膜熱)としての流行も報告されている
【細菌性腸炎】
④
カンピロバクター
生焼けの鶏肉、井戸水などから感染
発熱・腹痛・血便を伴う
潜伏期間が2〜5日と長め
⑤
サルモネラ
卵・肉・ペットの糞から感染
水様性下痢・嘔吐・発熱が特徴
小児・高齢者は重症化に注意
⑥
腸炎ビブリオ
生魚・刺身・寿司・貝類などが感染源
激しい腹痛と水様便が特徴
夏場の海産物での感染が多い
受診の目安
以下のような場合は早めに医療機関へご相談ください:
下痢が1日5回以上、3日以上続く
吐き気・嘔吐で水分が摂れない
血便や高熱が出ている
家族内に感染が広がっている
基礎疾患を持つ方(糖尿病・高齢者など)
家庭でできる感染予防のポイント
感染性腸炎は、手洗い・食品管理・衛生対策で多くを防げます: こまめな手洗い:調理前後・トイレ後・オムツ交換後に石けんと流水でしっかり洗う
食品の加熱:肉類・魚介類は中心部までしっかり加熱(75℃1分以上)
生野菜や果物の洗浄:よく洗ってから食べましょう
まな板・包丁の消毒:肉・魚用と野菜用を分けると安心
嘔吐物・便の処理は次亜塩素酸で消毒(アルコールは無効な場合あり)
当院での対応
花野井クリニックでは:
診察・便検査・血液検査・レントゲン検査による原因精査
必要に応じて整腸剤・抗菌薬の処方
脱水・高齢者への水分指導や点滴対応
ご家族への感染予防指導
など、地域の皆さまの健康を支える対応を行っています。
【まとめ】
感染性腸炎は夏に多く、感染力が強いウイルスや食品由来の細菌が原因になることが多いです。BBQをした後から腸炎症状をきたす方が多くいらっしゃいます。
感染性腸炎の症状と酷似した、炎症性腸疾患や悪性腫瘍(がん)の可能性も否定できないため、長期につづく場合は内視鏡検査をお勧めしています。
当院は柏市、柏たなか、柏の葉キャンパス、北柏エリアの皆さまの健康をお守りします。
下痢・嘔吐・腹痛など、感染性腸炎が疑われる症状は、どうぞお気軽に花野井クリニックへご相談ください。