2025年10月06日

こんにちは。本日は帯状疱疹の症状と、予防、注意点についてお話させていただきます。
●まず帯状疱疹って?
小児期に水痘対珠疱疹ウイルスに罹患すると水痘(水ぼうそう)を発症します。
水痘が改善した後もウイルスは神経の根に潜伏して、免疫が低下した時に再活性化します。
50歳以上で増加し80歳までに日本人の3人に1人が発症するといわれる身近な病気です。
●症状は?
赤いブツブツ→水疱→ただれ→かさぶたと言う経過を3週間程度かけて起こります。
帯状疱疹が出現する前3日間に身体の片側に痛みやチクチク・かゆみ
↓
帯状の皮膚領域に周囲が赤くなった水疱が固まって出てくる。
かさぶたができるまでは、まれに感染することがあるので注意です。
●合併症
眼部帯状疱疹 耳帯状疱疹 (Remsay-Hunt症候群)というものがあります。
眼につながる神経に及んだ場合、眼に感染を起こし、角膜炎・結膜炎 ぶどう膜炎などの合併症を引き起こす場合があります。その結果失明や視力障害を来す場合があるのです。顔に皮疹や水疱が起こった際にはすぐに病院受診を。
●検査
典型例は診察だけで診断可能です。場合によっては帯状疱疹ウイルス抗原検索キットを用いて診察します。
●治療
抗ウイルス薬です。 なるべく早く抗ウイルス薬の治療を開始することが大切です。発症48時間以内に治療を開始するべきであるとされており、その後起こる後遺症を減らせると報告があります。(皮膚病変の治癒の促進や 神経炎の期間の短縮 水疱形成の抑制が期待)
●経過
前駆痛→帯状疱疹痛→帯状疱疹後神経痛
前駆痛:皮膚症状出現前数日間自覚 ピリピリ チクチク
帯状疱疹疼痛:皮膚症状の進行とともに痛みが増強する ピリピリ ジンジン ズキズキ
神経障害性疼痛:皮膚症状消退後も疼痛が持続する(約2割の人が痛みが残存する)
長い場合は半年以上続く場合もあり、針で刺されたり電気が走る痛みや少し皮膚がこすれただけで焼ける痛みがする場合があります。その場合は疼痛を和らげるための鎮痛薬や抗痙攣薬などの鎮痛補助薬もあります。
●予防
帯状疱疹ワクチン
50歳以上が適応で、1回投与の水痘ワクチンと2回投与のシングリクスワクチンがあります。
水痘ワクチンは1回投与であるのに対して、シングリクスは2回投与する必要があります。。予防効果は水痘は50%ですがシングリクスは80%で持続効果は10年以上持続効果があります。また、水痘ワクチンは生ワクチンであり、本当に感染する場合があるため、妊婦や免疫が低下している人には不可です。
もちろんどちらのワクチンがいいという正解はないですが、帯状疱疹予防としてご参考ください。また、ワクチンを打つと神経痛の予防効果としても効果を発揮してくれます。
●まとめ
帯状疱疹は罹患すると長期に及ぶことがあります。。
お体に皮疹、特に顔に皮疹ができた際には眼部帯状疱疹・耳帯状疱疹の可能性があり、失明や視力低下のリスクです。すぐに病院受診を!
早期の治療が症状改善の鍵です。ワクチン接種もご検討ください。
花野井クリニックは柏市、柏たなか、柏の葉キャンパス、北柏エリアの方の健康をお守りします。お気軽にご相談ください。